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入院はいやだという消極的在宅ケアの時代から、医療保険制度における在宅医療
の重視、長期入院の是正、介護保険のスタートなど環境の変化と共に、自らの意志 で在宅ケアを選択する積極的在宅ケアの結果としての在宅死の時代へと変化しつつ
ある。そのニーズに対応するため地域機関病院と開業医との間で在宅医療システム を再構築を行い病診連携で患者の在宅ケア、在宅死をささえる試みを行っている。
地域の基幹病院(関西労災病院)で診断、治療を受けたが癌の再発などでターミ ナルケアを必要とする患者が在宅ケアを望んだ場合その診療圏内(約2Km)にある
当クリニックとの連携によって在宅ケアをおこなっている。病院外来在宅医療部看 護婦のコーディネートによって入院中に開業医が病床を訪問、家族、本人ならびに
主治医、病棟看護婦と面談し退院前療養指導を行う。退院後は病院在宅医療部の訪 問看護、病院主治医の往診(月1回)、当クリニックの往診、訪問看護、訪問リハ
ビリをおこなう。緊急時は基本的に開業医が対応し病院在宅医療部、病院当直医師 がバックアップするが実際には緊急入院を要したケースは経験していない。
1.患者のメリット:入院、治療を受けていた病院の訪問看護と主治医の往診 が継続して受けられ、病院医師と開業医が連携して治療に当たることが可能。緊急
時には再入院可能という安心感があり患者、家族が病院から見放されたという不安 がなく在宅ケアの継続が可能、結果として在宅死が可能となる。
2.開業医のメリット:入院中から患者の状態把握が可能で在宅への移行がス ムーズ。緊急時に病院医師への相談、受診、入院が可能。学会出張、休暇時に病院
医師が対応してくれて安心(夏季休暇中に病院当直医師が代理で死亡確認したケー スがある)。新しい在宅医療、緩和ケア、疼痛管理の技術等を病院訪問看護婦から
自院看護婦へ指導、引き継ぎが可能。
3.病院のメリット:在宅医療部を通じて地域開業医との連携が可能、また病 院医師が在宅医療に対する関心を持つきっかけとなる。在院日数の短縮が可能。
#問題点:対応する開業医が少ない。病院医師が多忙で往診が困難な場合があ る。2カ所の医療機関からの訪問看護の併用が不可能。条件によって介護保険また
は医療保険からの給付となる訪問看護の位置づけ、自己負担増、ターミナル患者へ のケアプランなど制度の変更に伴う混乱が予想される。
(まとめ)病診連携システムによる在宅ターミナルケアで99年に7名の患者を 看取った。病院から離れ、地域で、住み慣れた家で有終の美を飾る、死の日常化に
向けての病診連携をゆっくりすすめて行きたい。
#1992年10月〜2000年6月
当クリニックで看取った在宅ターミナル患者 51例
#1999年1月〜2000年6月
当クリニック在宅ターミナル患者 20例
関西労災病院との病診連携システムで看取った患者 15例
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