まちかど診療日記
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00さん、00さま、、あなたはどう呼ばれたいですか?

さくらいクリニック
院長 桜井 隆


 最近、病院で名前を呼び出す時などに”さん”ではなく”さま”と呼ぶところが多くなっている。
「患者さん」ではなくて「患者さま」というわけだ。医療も広い意味でのサービス業、サービスを提供する医療サイドとしては顧客である利用者を”さま” と呼ぶのは当たり前、という考え方だ。

確かに一般的には利用者がお金を払って消費活動をする、あるいはサービスを受ける場所では”さま”と呼ばれるのが普通でなんの違和感も感じない。”さま”と呼ばれて悪い気がする人はいないだろう。しかし医療機関ではどうだろうか?

病院ではアナウンスは確かに”さま”に統一されているが、 一旦診察室に入って実際の診療となった場合、個々の医師や看護師が”さま”と呼んでいるか、というと一概にそうとはいえないようだ。
さくらいさま、検査の結果でございますが、少しコレステロールがお高いようで、、」などと言われたらなんか祭 り上げられているようで返って居心地が悪くなってしまうかもしれない。

 医師仲間でもこの名称について「うちは”さま”にして評判が良くなった。」「” さま”はよそよそしくてかえって距離感を感じさせる。」などいろんな議論が盛んだ。 5年前にはあまり考えられなかったこと。そういう点にも気を配るようになったこと は患者さん、いや患者さまにとってはいいことだろう。ただ問題は呼び方ではなくて サービスの中身、”さま”と呼ばれて診察室に入ってみると「ちゃんと薬を飲まない から検査結果がこんなに悪い、治療したくないなら来なくてもいい。」なんて一方的 に言われてしまっては、、。

 私自身は”さま”というよりもう少し距離の近い”さん”と呼ぶ関係で患者さんに接したいとの想いでいまのところ”さん”と呼ばせていただいている、そのかわり必ず自分で診察室から待ち合い室へ顔を出してお呼びすることにしている。どんな医療 を受けたいかを患者さん自身が自己決定していくのと同じようにどう呼ばれたいかも 自分で決めてもらえばいいのかもしれない。その時には「つるさん」とか「よねきっつあん」なんてファーストネームで呼ばせていただける、そんな関係も素敵だなあ、と思っております。

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