「具合が悪い時はいつでも行きますよ。」
高齢の患者さん達、特に腰痛や下肢痛といた運動器疾患をかかえる方にとっては時として、通院すること自体がかなり大変な作業である、という事実は通常の外来をこなしていると意外に気付かないことが多い
。もちろん家族の介助や、介護保険による ヘルパーの支援などがあれば通院可能となるのだが、そういった援助自体を自尊心や遠慮から受け入れ難い高齢者も多い。
やっとの思いで通院してくるそんな人達にとって、 「具合が悪くで通院できない時はいつでも電話してください、往診に行きますよ。」 という一言はどんな薬や注射より安心を与えてさしあげることができるような気がする。そして実際に往診を求められた時は、通院できるのでは?と思っても一度は自宅
へ伺ってみることだ。そこには案外元気そうで、(なんだ、これなら通院できそう、 、)という感じの患者さんが笑顔で迎えてくれるかもしれない。
しかし、一度自宅へ伺うことによって得られる信頼感、一体感は、外来での100回の診察よりもはるかに患者ー医者間の距離を縮めてくれる。一度自宅へ招かれたことのある友人とはなんとなく親しくなれるのと同じ感覚だろう。何かあったらいつでも来てくれる、という
安心感があれば、実際はそう頻回に呼ばれることはない。 中には「ちょっと大工さんが来ていて、出られないから来てほしい」といった往診依頼?が舞いこむこともあるが、、そんな時は、
「あなたの具合が悪い時はいつでも往診するけど、具合じゃなくて都合の悪い時は保 険が効かないので自費で高くつきますよ。」
|