● スウェーデン、ドイツ、オランダ三国の視察報告 ●
〜医療の品質とエラー管理〜



デン ハーグ患者・諸費者相談所 RPCP (Regional Patient Consumer Platform)  
Ms. Tineko van Werven

 ROCPは全国で28箇所あり、病院単位でテリトリーが決められている。
患者の権利擁護のための団体が多く、政府への働きかけが多い。
IKG:英語ではInformation and Complaints for health problemsを処理する相談所内の部門−医療に関する苦情処理係
  RPCPの一部門である。
全国で120の患者団体(心臓病、癌、高齢者ケアーなどの慢性疾患患者団体など)が関与している。
IKGでは、医療の品質向上のために、患者の要求を中心として活動している。アンケート、グループ討議などを通じて情報収集し、病院の患者会とも話し合う。相談は無料。
ハーグ市、州、国が出資する第三者機構で、公務員ではない。
正規の職員は20人で11人は常勤である。IKGはチーフを入れて4人で構成している。
職員は"高等職業専門学院(4年生で大学に等しい)"で教育を受けた後に、研修を経て"訓練された苦情処理係"として採用される。住民=患者は不満があっても直接病院にはいえない、あるいは医師が苦情を聞こうとしないこともあり、IKGではコミュニケーションを大切にして苦情を出しやすくしている。また医療者にとても"苦情は無料の重要なアドバ イス"であると捉えている。
年間1100件の相談があった。苦情が60%、質問が40%であり、この傾向は全国的でもある。例えば"尿失禁への対処がうまく出来ない"といった苦情には"括約筋トレーニング" などを紹介する。
アンケートは実質的な効果が上がるような内容になっていて、例えば"患者移動に関するアンケート"では"車椅子の固定が不十分である"という指摘があればすぐに改善につなげる。国際的なネットワークも活用しており、チベットの伝統的な療法と西洋医学との相違点と活用法などにも注目する。

   


[ TOPICS ] [ NEWS ] [ 医療裁判報告 ] [ KENYA ] [ HOME ]