
● ホームスクール(ホーム・ベイスド・エデュケーション)の生まれた背景 ●
アメリカでは、ホームスクールの子どもたちを受け入れる大学の数が200を越えたといわれています。むしろホーム・ベイスド・エデュケーターを入学させたいと考える大学は増えているとのことです。個性、その子どもの資質が十分発揮できるよう考慮されているのです。
欧米において学校教育は子どもに保障されるサービスであって、子どもに強いるものではありません。
教育は親の義務であり、子どもに課するものではありません。今、日本の子どもたちは、出口のわからない洞窟にいるようです。それは親も同じで子どもと共にどちらに行けば出口なのか一緒に迷っているのではないでしょうか。
現在、世界中でホーム・ベイスド・エデュケーションの方法で学ぶ子どもが増えています。ロサンゼルスでは、95年、年85%でこの方法で学ぶ子どもが増えているとアメリカ・ホームスクール協会で報告されています。
今、もう一度「教育とは何か?」を根本から考える必要があると思います。
「学校を選ぶのも選ばないのも子どもである」といって、子どもに責任を押しつけ、子どもを登校拒否、自殺においやっている私達は反省すべきではないでしょうか。
〜ホームスクール(ホーム・ベイスド・エデュケーション)の生まれた背景〜
アメリカの場合
21世紀には、アメリカの学齢人口の約2%がホームスクールで教育されていると予測されています。また、全国的なホームスクールの数が年率15%で増加しています。
1980年代にホームスクールが増加し、1990年代にそれらを運営している親たちが世間に徐々に認められ始めた時代でした。過去20年間は、ホームスクールを狂言者や理想家が人目を忍んで、もぐりで行う破壊的な教育活動であるとみなすことが多かった。
現在では、ホームスクールは新しいイメージ、つまり合法性を獲得しつつあるというイメージを得ている。ホームスクールが徐々に世間に認められてきている背景にある最も重要な要因は、広範囲な支援体制とネットワーク組織ができたことである。
では、ホームスクール活動が発展してきた背景を簡単にまとめてみました。
- 公教批判
- 1960年代〜19970年代前半に、ジョン・ホルトやイワン・イリイチといった教育評論家の研究により、公教育に対する不満が噴出した。
- 1980年代になって、教育界は大量の教育改革に関する報告書を公にした。それらの報告書には、学校の再検討、現場重視の経営、教師責任といった改善策が全国的に注目され、それら改善策の目指す目的は、生徒全体の学力水準を高め、それによって世界的にアメリカの競争力を高めることであった。これらの改革を急ぐ課程で、個々の子どもの幸福はしばしば見過ごされてしまった。
- この何十年にわたる公教育に対する議論や公教批判は、私立学校とホームスクールを増加させることになった。
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