学校教育
 

● ホームスクール(ホーム・ベイスド・エデュケーション)の生まれた背景 ●


 エデュケーション・アザワイズ(EO)はホーム・ベイスド・エデュケーションを実践している家族、あるいは興味を持っている家族のための自助組織(Self-help)です。
 その名前は1994年教育法第36条の「子どもたちの教育に対する親の責任は学校へ定期的に通わせるか、その他の方法で果たすことができる」というその他(otherwise)に由来します。
 EOは子どもの教育に対する責任を学校に委ねるのではなく、自分たちの手に取り戻す権利を支持し、互いの支援や情報、経験の交換などをおこなっています。EOは法律を破ることを黙認しているわけでも、故意に権力に立ち向かおうとしているわけでもありません。ただ両親と国家が子どもたちの幸福について共通の関心を持ち、お互いが協力して取り組むことが大切だと考え、それぞれの家族がそれぞれの信念に基づいて子どもたちの要求に対して何がふさわしいか確立することを手助けしています。

 エデュケーション・アザワイズは、1977年の初めに少数の家族によって形成されました。それ以来着々と成長し、保証有限会社になり、今では、イギリスとその他広い地域に2000人を越える会員がおり、学校以外での教育に対する基本的な関心を持っている人たちばかりです。
 EOは国内に70名以上の地方コーディネーターのネットワークを持ち、彼らは、進んでその地域のメンバーの個人的なサポートにあたっていますが、彼らもOtherwise(学校以外)教育の専門的な経験をもつたくさんの人々に支えられています。
 EOの主な方針の決定は、年に3回、イギリス各地で開催される総会で決定され、メンバー以外でも参加できます。ほかにも、全国的、地域的な催しがおこなわれ、子どもたちのためのワークショップ、キャンプ・ウィーク、セミナーやミーティングが行われています。

 さて、アメリカやイギリスの教育制度について見てきましたが、諸外国において教育とは、国の責任というより親の責任に重点を置いているように思いました。子どもの最善の福利を熟考して教育のあり方を選択するのは子どもでなく、親なのです。
 「6歳になって子どもが就学すれば、後は学校におまかせ」し、問題が起こってはじめて大慌てするような他人まかせでは、真に学ぶことを促進する社会にはなりえないのではないでしょうか。
また、子どもの意見を尊重することと、子どもの言いなりになることは違うことを、日本社会は改めて認識する必要があります。
 今ある、日本の教育問題はこどもたちや学校だけではなく、私達大人や親のあり方を問うべきではないでしょうか。

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